コメント生成システムはどれも、いいね数がコメントそのものを測っているかのように、いいね数で学習している。実際に測っているのは主に、そのコメントがいつ到着したかだ。これをYouTubeで確かめることは公開データでは不可能だった。大規模なコメントコーパスであるYT-30MとYTCommentVerseは、いいね数を記録し、タイムスタンプを記録していない。このコーパスは欠けていた項目を補い、2つの分析でそれによって何が答えられるようになるかを示す。データセットはHugging FaceでCC BY 4.0のもとで公開している。

要旨

公開されているYouTubeコメントコーパスは、いいね数を持つが各コメントの投稿時刻を持たない。この欠落は付随的なものではなく、結果を左右する。動画の最初の1時間に投稿されたコメントは、1週間後に投稿されたものより桁違いに多くの人の目に触れるので、タイムスタンプなしに読んだいいね数は、コメントが何を言ったかといつ到着したかを混同する。そうしたコーパスで学習したモデルは、この先行者の利益を見る手立てのないまま、それに適合する。本コーパスは欠けていたものを記録する。34チャンネルの完全に列挙した633本の動画から、1,345,353件のトップレベルコメントを、投稿時刻、取得時刻、返信数、動画の統計、そしてYouTube自身のランキングが各コメントに与えた順位とともに収めた。2つの分析がタイムスタンプの価値を示す。コメントのいいね数の順序を決める要因を分解すると、偶然を超えて得られる並べ替え精度の83.5%を露出が説明し、コメントの内容は8.2%(コメントの長さを露出ではなく内容と数えれば16.5%)にとどまる。結論はどちらの約束事でも変わらず、動くのは見出しの数字だけである。384次元の文エンコーダはbag of wordsに対してAUCで0.0015しか上乗せしないので、内容の効果が小さいのは弱いテキストモデルによる人工物ではない。絶対的な予測可能性は全体を通して低く、最良のモデルでもAUCは0.671にとどまる。つまり露出は内容に勝つが、どちらもここでは測っていない変動に負ける。次に、コメント生成器の認証に使われている検索ベースのエンゲージメント推定器を再実装したところ、2つの点で目的に適さないことが分かった。実際のコメントの並べ替えでSpearmanが0.050であり、投稿時刻と動画の規模しか知らないモデルの0.19に及ばず、また見出しの比率がn=480で平均で要約するか中央値で要約するかによって向きが反転する。

データ

1,345,353件のトップレベルコメント、633本の動画、34チャンネル。科学、テック、ゲーム、論評、音楽、地政学、料理にまたがる。どの動画もサンプリングではなく完全に列挙している。commentThreads.listは新しい順に返すので、ページ数に上限を設けると最も古いコメント、つまり露出の高いコメントが落ちてしまうからだ。投稿者のチャンネルIDはソルト付きハッシュである。コメント本文は公開のまま検索可能なので、これは匿名化ではなく仮名化であることをデータセットカードに明記している。

再利用する人にとって重要な性質が1つある。コメントの82.1%はいいねが0で、上位1%が全いいねの94.9%を占める。生のいいね数を平均するような要約はどれも、大きな効果があるところで効果なしと報告してしまう。

引用

@misc{liou2026commentexposure,
  title  = {YouTube Comment Exposure: 1,345,353 Comments with Post Timestamps},
  author = {Liou, Brian H.},
  year   = {2026},
  note   = {https://brianhliou.com/publications/youtube-comment-exposure/}
}